狼と魔性のチョーク事件〜子山羊は添えるだけ〜
『狼と7匹の子山羊』。
それはグリム兄弟が生み出した名作であり、誰もが知る童話の一つであります。皆さんも一度は読んだり、読み聞かせてもらったりしてもらったことがあるのではないでしょうか。
まずはあらすじを敬愛すべきWikipedia様から引用させていただきます。(何を隠そうこの時野、大学時代Wikipediaを参考文献としてレポートを書き上げたことがあるのです。良い子は真似しないように。80000個(千の位切り捨て)ある黒歴史のうちの一つであります。)
ある所にお母さん山羊と7匹の子山羊が暮らしていた。ある日、お母さん山羊は街へ出かけることになり、子山羊たちに「誰が来ても、決してドアを開けてはいけませんよ」と注意して家を出た。
そこへ狼がやって来るが、狼のがらがら声で「お母さんですよ」と言っても子山羊たちにはすぐに見破られてしまった。そこで狼は店でチョークを買い、それを頬張って声を変え再び子山羊たちの家へ。「お母さんですよ」と言うと、子山羊はドアの隙間から足を見せて欲しいと言うが、狼の足は真っ黒だったのでまたも見破られてしまう。
狼は次にパン屋で足を怪我したと言いながら小麦粉を足に塗りたくって真っ白にし、三たび子山羊たちの家へ。ドアの隙間から白い足を見た子山羊たちは大喜びでドアを開けるが、間一髪で柱時計の中に身を潜めた末っ子の山羊を除いて狼に丸呑みされてしまう。
子山羊を6匹も丸呑みにして腹一杯になった狼はそのまま眠りこけてしまう。そこへお母さん山羊が帰って来るが、末っ子から事の顛末を聞いたお母さん山羊は慌てずに眠りこけている狼の腹を鋏で切り裂いて子山羊たちを助け出す。そして、子山羊たちは狼の腹に石を詰め込んでお母さん山羊が縫い合わせた。
狼が目を覚ますとやけに腹が重くなり、上手く歩けなくなっていた。喉が渇いた狼は井戸で水を飲もうとするが、腹に詰め込まれた石の重さで井戸の底へ転落して死んでしまう。
[https://ja.m.wikipedia.org/wiki/狼と七匹の子山羊狼と七匹の子山羊 - Wikipedia]
と、引用させていただきました。
足を怪我したにもかかわらず小麦粉を塗りたくるのは傷口に塩を塗るレベルの自傷行為なのでは?や、腹を切り裂かれたにもかかわらず寝続けている狼の寝付きの良さ(もしくはお母さんヤギが相当腹を切るテクニックがうまかったのかもしれませんが)などツッコミどころが色々と多い作品ではありますが、今回注目したいところはここです。
そこへ狼がやって来るが、狼のがらがら声で「お母さんですよ」と言っても子山羊たちにはすぐに見破られてしまった。そこで狼は店でチョークを買い、それを頬張って声を変え再び子山羊たちの家へ。
え?
チョークを......頬張る......?
チョークって、あの黒板に書くやつですよね。これを食べたら声が変わるなんて聞いたことありません。先ずはヘリウムガス安パイでしょうが!チョークを食べてしまおうと思ってしまう狼のクレイジーサイコさ怖いんですけど!
もし地下牢に監禁させられて食糧が『○○』しかなかったなら泣く泣く餓死を選ぶものランキング第2位なんですけど!(時野調べ)(ちなみに1位は酢の物)
......おっと、取り乱しました。ここで私が体を張ることができるのであれば『【狼と7匹の子山羊】チョーク実際に食べてみた!【ゲキマズ】』と言った動画をYouTubeにアップすればいいのですが、恐らく視聴回数43回、低評価数1357の、『かちかち山の狸さんもビックリ!大炎上祭り!』が目に見えてますので今すぐ企画書を破り捨てようと思います。
...ちょっと話は変わるのですが、チョークにはトラウマがあるんですね。
私、ド陰キャコミュ障なんですよ。どれくらいかというと18までコンビニと店員と話すのが嫌でレジ前の商品を頼むことができなかったくらい。(勇気出して初めて買ったファミチキの味は今でも舌の奥底に焼き付いています。)
そんな人見知りコミュ障検定準1級合格者の私なんですが、高校時代午前中の授業が全部終わってトイレにいき、さぁ弁当を食べようかなって思ったら
自分の席が侵犯されてるんですね。
それも話したことのないクラスの女子に。
ここでその子にその子自身の席を貸して貰えばよかったんです。向こうが先に使ってるので一言「貸して」と言ってしまえば全てが丸く収まるのです。が、私は先ほども言ったとおりのアレなのでそんな何気ない一言でも告白前かのように緊張してしまうんですね。はいそこ気持ち悪がらない。
そんなこともあって私は結局椅子に座らず、教壇に腰掛けて弁当を食べることにしたんです。そしたら風でチョークの粉があれまあれまと舞い落ちる。そんな粉雪のパチモンは孤独を分け合うことなく体に毒を与えていったんですね。ええ、午後の授業全部腹痛に耐えながら受けてやりましたよ。
それで経験上チョークを食べることはNGなんですね。まぁそんな経験なくてもダメなんですけど。
ではどうして狼はわざわざチョークを食べてしまったのか。その答えはまたしてもWikipedia様が教えてくれました。同じページの「備考」欄に載っておりました。大切なことはいつもWikipedia様が教えてくれるんですね。
チョーク(独: Kreide、炭酸カルシウム)を食べると声が良くなるという根拠は、ドイツの伝承や伝統的民間療法には無い。グリム兄弟と同時代のザームエル・クリスティアン・フリードリヒ・ハーネマン(Samuel Christian Friedrich Hahnemann、1755年4月10日-1843年7月2日)が打ち立てた医療法「ホメオパシー」には、「炭酸カルシウムまたは硫酸カルシウムが喉の薬である」との記述がある。
へぇ〜、そうなんだぁ〜←(何もわかっていない顔)
まぁ、要するにチョークに含まれてる炭酸カルシウムとかが喉にいいって当時は思われていたのね。なるほど。
さらに調べてみると、ドイツ語の原文では元々“kreide”と書かれており、これは「石灰石」「白亜」などという意味があるそう。これが日本語に訳された時に「チョーク」という言葉にすり替わってしまったらしいんです。うっかりさんですね〜。
これで疑問解決!っと思いきや......。
私、見つけちゃったんです。
食べることのできるチョークを。
その名も......。
アーティチョーク!!
......やめてください。ポカーンとしないでください。開いた口にチョークぶち込みますよ。
アーティチョークは、キク科の野菜です。見た目的には、松ぼっくりの春カラーバージョンみたいな、ライオン系ゆるキャラの尻尾みたいな感じだと思います。
これは一種の言葉遊びとも言えますね。
「Q.チョークはチョークでも食べられるチョークはなーんだ?」
「A.アーティチョーク」
これで狼以外には成り立つなぞなぞが完成しました。
せっかく名前の中に『チョーク』が含まれているので、アーティチョークのWikipediaも眺めてみてると、すごく興味深い話があったんですよ。
16世紀にフランスに輿入れしたカトリーヌ・ド・メディシスによってフランスに伝播した。彼女の悪評の一つとして、当時は媚薬として考えられていたアーティチョークを結婚初夜の日に食べ過ぎたという逸話が残っている。
(Wikipediaより引用)
媚薬!?
アーティチョークが媚薬として考えられていたと!?
それ狼の声が高くなったのって本当はアーティチョーク食べてメスおt(((殴
お目汚し失礼しました。
今日はこの辺で。